データインティグリティ

2015年、2016年にWHOやFDAが示したガイドライン データインティグリティ について、医薬品製造現場での関心は高まっています。そのために今後導入または更新する機器類においては、データインティグリティに対応した装置が求められています。

ルドルフ社がラインナップする旋光計・屈折計・密度比重計も対応モデルを提供しています。共通のプラットフォームをベースにしたソフトウェアを採用することでより使いやすく、使用環境に合わせたカスタマイズも可能です。

実は難しくないデータインティグリティ

データインティグリティ(データの完全性)を難しく受け止める必要はありません。FDAのガイドラインである基本的要素 ALCOA の原則に従い、デジタルデータの保存へと移行していくだけです。

ALCOA 内容 電子記録
Attributable
帰属性
記録が帰属でき、責任の所在が明らかであること ログイン(ID/パスワード)、電子署名
Legible
判読性
記録データは判読可能であること オーディットトレイルによる変更履歴の収集、データ削除の禁止
Contemporaneous
同時性
測定完了後、同時に記録されていること 収集したデータの強制的な保存
Original
原本性
最初に記録した原本の内容と意味を維持した真のコピーであること 全ての測定データ、オーディットトレイルの記録
Accurate
正確性
記録が正確で真実に基づくものであり、信頼できること 誰が、何を、いつ、どのようにを正確に記録

21 CFR Part 11 準拠ソフトウェア詳細

ルドルフ社が提供する21 CFR Part 11 準拠ソフトウェアでは:

  • 装置本体でデータインティグリティが完結(外部接続のPCなど一切不要)
  • FDAの要件を完全に網羅し、ニーズに合わせてカスタマイズ可能
  • LIMSへの接続など、ネットワーク接続に柔軟に対応可能

簡単で柔軟な権限管理

各製品共通のプラットフォームで提供される 21 CFR Part 11機能は、運用開始時に機能をオンにするだけでデータインティグリティ対応となります。

工場出荷時には、基本グループ・アカウントが機器管理者、測定者、承認者で登録されいます。それぞれのグループには基本原則に則って付与された権限で運用できます。また、利用・運用環境に応じて細かい設定も可能です。

監査証跡も確実に

運用開始からすべての変更履歴は記録されます。記録は定期的にバックアップ、または随時バックアップ、レポート出力も可能です。

安心でセキュリティに優れた基本OSを採用

組込み専用OS Windows Embedded を採用し、柔軟性と安全性を確保

各製品では基本OSにWindows Embedded OS を採用しています。基本構成や入出力インターフェイスもは、慣れ親しんだWindowsパソコンと同様です。

最新モデルではUSBポート3.0 x 1、2.0 x 3、LANポート x 2、RS-232ポートを装備。USBキーボード、マウス、プリンターやバーコードリーダーなど様々な拡張機器を接続できます。また、USB外部ディスクなどを接続し、装置のバックアップも可能です。

LANケーブルでLIMSへの接続や、社内ネットワークへの接続も可能です。装置を直接LIMSへ接続できるので、クライアントPCなど管理運用のコスト面でも利便性が高いです。

WindowsEmbeddedの基本動作中はディスクプロテクションにより完全保護されています。外部からのディスクへの書き込みから保護されていますので、ネットワーク運用も安心して構築することができます。